イヤホンをしてベッドに寝転がりながら、寝落ちするまで音楽を楽しんでリラックスするという人も多いのではないでしょうか。
しかしネット上の体験談を見ても耳への悪影響は大きく、難聴などの健康問題だけではなく、最悪の場合死亡事故につながる恐れもあるため注意して使用する必要があります。
今回は寝ながらイヤホンのリスクや死亡例、使用する際の注意点についてご紹介します。
寝ながらイヤホンは危ない?リスクとは?
夜にイヤホンを付けてゲームや音楽を楽しんで、そのまま寝落ちしてしまったという経験をした人も多い事かと思われます。しかし寝ながらイヤホンには以下のような様々な危険が潜んでいます。
- 外耳炎の危険性
- カビ・外耳道真菌症の危険性
- 難聴の危険性
それぞれ解説します。
外耳炎の危険性
寝たままイヤホンをしていると、耳を下にした状態で寝てしまったり、寝返りをした際などに耳を圧迫してしまいます。それによりイヤホンが耳の内部(外耳内壁)を傷つけてしまい、そこから細菌が混入して炎症を起こし外耳炎になってしまう危険性があります。
これにより耳のかゆみや痛み、外耳道が腫れて耳が聞こえにくくなるなどの症状が発生してしまいます。
カビ・外耳道真菌症の危険性
お風呂上りなどの耳が湿った状態でイヤホンをしたまま寝てしまった場合、耳の内部に「カビ」の一種が発生してしまうことがあり、外耳道真菌症になってしまう可能性があります。
症状としては耳のかゆみや痛み、一時的な調力の低下を引き起こす場合もあり、感染が深刻化すると治療に数週間から数か月を要する場合もあります。
難聴の危険性
寝ながらイヤホンをする習慣は外耳を傷つけるだけではなく、鼓膜への影響も大きいです。
寝ながらイヤホンをした状態では、イヤホンから音が出っぱなしとなり、寝ている最中も常に大音量の音にさらされてしまいます。長時間音を聞き続けることは難聴の原因の一つとして危険性が指摘されています。
寝ながらイヤホンで死亡した事例も
寝ながらイヤホンで死亡した事例もあります。
スマートフォンを充電中にイヤホンで音楽を聴きながら寝ていたタイに住む16歳の少女は、充電器からの漏電が原因による感電で死亡しました。海外ではこのようなイヤホンからの感電事故が複数報告されています。
充電中のスマホは通常時よりも高い電圧がかかっているため非常に危険で、寝ながらではなくても充電中に有線イヤホンを使うことは避けましょう。
寝ながらイヤホンを使用する場合の注意点とは
寝ながらイヤホンが危険なのは理解したけど、寝るギリギリまで音楽を楽しみたいという方もいると思います。そこで、イヤホンをしたまま寝落ちしてしまってもリスクを軽減できる方法を確認してみましょう。
低音量やスリープタイマーの活用
音量を抑えることにより睡眠中の耳への負担を最小限に抑えることができます。イヤホンや音楽プレイヤーの音量制限機能を活用することにより、無意識のうちに大音量で聞くリスクを減らすことができるため活用しましょう。
また、スリープタイマー機能を利用することによって自動的に音楽が停止され、就寝時のイヤホン利用を安全に管理できます。
骨伝導やスピーカーの活用
骨伝導イヤホンは、こめかみ付近に音伝導端子を触れさせることにより顔面の骨を震わせて音を聞かせる技術を使用したイヤホンです。
骨伝導イヤホンを使うことにより、耳の穴を塞ぐことがなく外耳道へのダメージがありません。また音量を適度に大きくしても鼓膜への負担を軽減できる特徴があります。
音楽を聴く目的であれば、イヤホンではなくスピーカーを使用することも検討しましょう。
定期的な耳の健康チェック
長時間のイヤホン使用は、耳へのダメージが徐々に蓄積されて聞こえの質が低下する可能性があります。そのため定期的な耳の健康チェックはとても重要で、年に一度の聴力検査を受けることをおすすめします。
もし聴力に異常が見られた場合、早期に治療を開始することにより難聴の進行を防ぐことが可能になるため、日常生活においても耳鳴りや聞こえにくさなどの症状に注意を払いましょう。
まとめ
寝ながらイヤホンを使用して音楽を楽しんでいる人も多いかもしれませんが、その使い方は危険が潜んでいるため注意が必要です。海外では寝ながらイヤホンの使用で死亡事故につながった事例もあります。
音量を上げ過ぎない、スリープタイマーを使用するなどの対策はもちろん、骨伝導イヤホンやスピーカーの使用などの対策を行い、定期的な耳の健康チェックがとても大切です。