古くから伝わる天気の言い伝えは本当?どんなものがあるかも調査

古くから伝わる天気の言い伝えは本当?どんなものがあるかも調査

「夕焼けの翌日は晴れ」「猫が顔を洗うと雨」など、昔から天気についてのことわざが言い伝えられています。子供の頃はその言い伝えがあたかも本当のように信じていた方も多いと思いますが、果たして本当なのでしょうか?また、天気の言い伝えにはどんなものがあるのかも調査していきます。

古くから伝わる天気の言い伝えは本当?

結論として、古くから伝わる天気の言い伝えには、科学的根拠のあるものと信頼性に欠けるものがあります。天気の言い伝えは「観天望気」と呼ばれ、自然現象や生物の行動から天気を予想するというものです。雲や空に関する観天望気は、雲の状態や動きなどが上空の大気の状態や風の流れを反映しているため、天気の変化と結びつきやすいという特徴があるため、信頼できるものが多いのですが、生物の行動に関する観天望気は信頼できるものが少なく、科学的根拠が不十分なものが多いと言われています。

天気の言い伝えはどんなものがあるか調査

天気に関する言い伝えには数えきれないほどたくさん存在しており、天気予報がない時代の知恵の賜物と言われています。全てを紹介することができないため、一部だけ紹介します。

狐の嫁入り

空が晴れているのに雨が降っていることを狐の嫁入りと表現することがあります。日照り雨をなぜ狐の嫁入りと呼ぶのかについては諸説がありますが、滅多に起こらない珍しい気象現象のため、昔は「理由のわからない怪奇現象」とみなされ「狐に化かされているのでは」「狐の嫁入りの行列を人間に見せないように、雨を降らせているのでは」と考えられていたためという説が有力です。

夕焼けは晴れ 朝焼けは雨

太陽は東から昇り、西へ沈みます。一方、日本の天気は「西から東へ」の方向で変動するため、日が沈む時間に西側の空が晴れていればそれ以降も晴れ、日が昇る時間に東側の空が晴れていれば、それ以降は西側から天気が崩れていくという道理によることわざと考えられています。

猫がよく寝ると雨

この言い伝えは、もともと猫の祖先が砂漠で狩りをしていたことに関連します。猫の祖先の主な食糧は、獲得したネズミでした。しかし、雨が降る日に狩りに出ても、そもそも獲物も外にいないので意味がありません。従って、雨の日は狩りを休んで体力を温存します。こうして猫の狩猟本能に基づく生態が言い伝えになったと考えられます。

スズメが朝早くさえずる時は晴れ

スズメは日が昇る前から活動する習性を持つ鳥です。太陽光が刺激となって活動を開始するため、雲のある日よりも晴れた日の方が早い時間からさえずることがわかっています。また、夜の間に雨が降っている日でも朝に雨が止む場合はそれを察知して鳴き始めます。雨が止むかどうかが気になる空模様の朝には、スズメの鳴き声を参考にすると良いでしょう。

トンボが低く飛ぶ時は雨

トンボは春から秋にかけて見かけることが多くなりますが、トンボの成虫のエサは、空を飛んでいるハエや蚊、蛾やチョウです。雨が近いとそれらの虫が低く飛ぶためにトンボが低く飛ぶ時は雨と言われています。

煙が東になびくと晴れ

高気圧と低気圧が近くにある場所では、高気圧の方から低気圧の方へ向けて風が吹きます。すなわち、煙が東に流される時には西側から風が吹いており、西に流れる時には東側から風が吹いているということに。西側から風が吹く場合、観測地点よりも西の方向に高気圧があり、やがてそれがやってくるために今後は晴れるということです。

最後に

今回は古くから伝わる天気の言い伝えについて調査しました。天気に関する言い伝えは数多くあるものの、全てにおいて根拠があるわけではなく、中にはイメージだけで伝わってきたものもあります。しかし、天気予報がない時代の知恵の賜物であるこられの言い伝えは当たることも多いと言われているため、いろんな言い伝えを検証するのも面白いかもしれませんね。