兵庫県南部の瀬戸内海に位置する細長い島で、瀬戸内海最大の島で知られる淡路島。3つの市で構成されており、人口は約13万人と言われています。最近では様々な観光スポットが誕生しており、関西でも人気の観光エリアです。そんな淡路島には昔から多くの風習が今もなお残っているとのこと。中でも怖いと言われる風習もあるとか?そこで今回は淡路島の風習が怖いと言われる理由と独自の風習・しきたりを紹介します。
淡路島の風習が怖い?
淡路島には数多くの風習やしきたりがありますが、中でも怖いと言われている風習は「だんご転がし」という風習だそうです。だんご転がしは、特定の時期に行われる伝統的な供養儀式なのですが、実際は怖いというものではなく、亡くなった人々が極楽浄土へ無事旅立てるように行うものです。ではなぜ、怖いと言われているのか?次項では怖いと言われている理由について調査しました。
淡路島の風習が怖いと言われる理由は?
ここでは、だんご転がしの詳細と怖いと言われている理由について調査していきます。
だんご転がしとは?
だんご転がしとは、亡くなった人々が極楽浄土へ無事旅立てるよう、途中で出会うかもしれない餓鬼の注意をこれらの食べ物に向けさせ、餓鬼を欺くことで死者の安全な通過を助けるという意図が込められています。この儀式は35日法要で行われることが多く、参加者が地元の山に登り、団子やおにぎりを山頂から谷に転がすのです。
だんご転がしが怖いと言われる理由
だんご転がしをするのは、餓鬼に襲われることなく死者の安全な通過を助けるためですが、ここに出てくる「餓鬼」が怖いイメージを植え付けているのではないかと思われます。そして、もう一つは山登りをすることです。「だんご転がし」をするのですから、急な坂道が必要になり、特に決まった山はないものの、中には車でも登るのが急な山もあるとのこと。「あまりにも急な山で帰宅時が怖かった」という声もあることから、だんご転がしは怖いと言われるようになったのかもしれません。
淡路島独自の風習・しきたりを紹介
淡路島には独自の風習であるだんご転がしのほか、複数の風習やしきたりが残っています。ここではそれらを紹介していきたいと思います。
嫁菓子
淡路島には戦前から、新婦や新郎の自宅で花嫁の白無垢姿を披露する「出立ち」「嫁入り」という伝統行事があります。その際に、花嫁姿を一目見ようと集まった近所の人たちに配るお菓子のことを「嫁菓子」といいます。嫁菓子の中身は一般的な駄菓子の詰め合わせだそうです。
帯祝い
妊娠5か月に入った最初の「戌の日」に親戚中に赤飯とお菓子の詰め合わせを嫁の実家からする帯祝いは「子供が生まれるからよろしく、何かあったら助けてください」と言う意味があるそうです。
牛寄せ
神戸ビーフの供給源である淡路島。島の覚王寺では毎年4月28日に和牛の繁殖農家が子牛の健康を祈る「牛寄せ」が行われます。各自和牛を連れて集合し、「健康な子牛が生まれるように」と祈願を済ませた後は、境内に七輪を並べ、別に手配しておいた焼肉が開始。この焼肉が始まったのはまだ新しいのですが、BSE問題による風評被害を打ち払う願いが込められた供養と言われています。
ちょぼ汁
出産後に母親が娘のために作る郷土料理で、だんご汁とも呼ばれています。赤ちゃんの口元がおちょぼ口のように美しく育ってほしいという願いからつけられたものと言われています。
最後に
今回は、淡路島の風習が怖いと言われている理由や、淡路島独自の風習・しきたりを紹介してきました。だんご転がしは淡路島では有名ですが、知らなかった方や初めて経験する方からすれば怖いという印象があるようです。また、独自の風習やしきたりがいまだ根強く残っている淡路島。最近では人気観光スポットと言われる島でもあるため、訪れる機会がある方は風習やしきたりを知るのも楽しいかもしれませんね。