携帯扇風機は危険?ハンディファンは熱中症を助長する?注意点を解説

携帯扇風機は危険?ハンディファンは熱中症を助長する?注意点を解説

猛暑が続いた今年の夏は、街中で携帯扇風機(ハンディファン)を持ち歩く人が増えています。うちわや扇子などとは違い、自動で送風してくれるため手軽で便利な暑さ対策として人気があります。

そんな携帯扇風機は実は危険だということを知っている人は少ないかもしれません。

そこで今回はなぜ携帯扇風機は危険なのか、安全に使用するための注意点について解説します。

携帯扇風機が危険と言われる理由とは

うちわや扇子は自分で動かさなければなりませんが、携帯扇風機はスイッチを入れるだけで自動的に送風してくれるため非常に便利だと人気があります。しかし、便利さの裏には危険が潜んでいます。

まずは携帯扇風機の危険性についてご紹介します。

発汗による体温調整の妨げになる

私たちの身体は暑さを感じると汗をかき、汗が蒸発する際に体の熱を奪う気化熱の作用によって体温を一定に保つようにしています。

しかし携帯扇風機を使用すると、汗をかいても体内にこもった熱を奪う前に蒸発してしまうため、体温調整が充分に機能を果たすことができず、身体に熱がこもり熱中症のリスクが高まる危険性があります。

高温の風による影響

外気温が高い状態で携帯扇風機を使用すると、送られてくる風もまた高温な風となります。

携帯扇風機を使っている方の多くは、顔に向けて風を送っている人がほとんどですが、これは非常に危険だと言われています。

首元には大きな動脈があり、そこに温風を当て続けると温められた血液が全身へ流れていきます。

その結果身体に熱がこもり、熱中症のリスクが高まります。

発熱や爆発の危険性

携帯扇風機を使用中、または充電中に本体が発熱したり、最悪の場合発火や爆発する事故が報告されています。

携帯扇風機に使用されている「リチウムイオンバッテリー」は、高温な環境に長時間放置しておくことにより異常を起こす可能性が高まります。例えば車内のダッシュボードの上や、砂浜などの直射日光がダイレクトに当たる場所で放置したり、長時間稼働させると危険です。

また落下などの衝撃や水没によって、バッテリーがショートして発火や爆発してしまう可能性もありえます。

携帯扇風機を安全に使うには

このように携帯扇風機は、便利な反面危険な面もあります。それでは安全に使うにはどのように気をつければよいのでしょうか。

濡れタオルやミストを活用

身体の体温調整がうまく機能するように、濡れたタオルを首元に巻きながら携帯扇風機を使用すると、効率的に体温を下げてくれます。

しかし、街中で濡れタオルを首元に巻くのに抵抗がある人もいると思います。そんな場合は、携帯用のスプレーボトルに水を入れておき、顔や身体にミスト状にして吹きかけて使うのも効果的です。

長時間の連続稼働や放置をしない

高温の環境で長時間放置したり、連続して何時間も稼働させると携帯扇風機のバッテリーへ負担が増えます。

長時間の使用は避け、使用しない時はカバンの中などに入れて直射日光に当てないようにすることをお勧めします。

落下や水没に気をつける

落としてしまい強い衝撃を与えてしまった場合は、凹んだり傷がないかチェックしましょう。もし凹みや傷があると、中のリチウムイオンバッテリーも破損している可能性もあるためショートしてしまう危険性があります。

たとえ凹みや傷が無くても注意をして様子を見ながら使用しましょう。

また、雨などに濡れてしまったり飲み物をかけてしまったりと水没させてしまった場合、完全に乾くまで使用を控えることが大切です。濡れたまま電源を入れてしまうとバッテリーがショートしてしまうため絶対に辞めましょう。

これ以外にも少しでも異変を感じた場合はすぐに使用をやめることをお勧めします。

まとめ

暑い季節に手軽に涼をとれると人気のある携帯扇風機ですが、間違った方法で使用すると思わぬ危険が潜んでいます。

適切な使い方を覚え、安全に効率的に使用するようにしましょう。