「名古屋キャナルリゾート事件」という噂があります。
実際に調べ読み進めていくと、特に矛盾するようなこともなく、事件の概要が書かれています。
ですが、この「名古屋のキャナルリゾート事件」は、言葉はあっても実際に本当に起きた事件ではありませんでした。
この記事では、ネット上に書かれた「名古屋のキャナルリゾート事件」を調べ、まとめてみました。
名古屋のキャナルリゾート事件とは
「名古屋のキャナルリゾート事件」とはどんな事件として書かれているのでしょうか。
2018年6月24日愛知県名古屋市中川区のホテルで起きた事件で、一般に「ホテル爆破事件」として知られています。
宿泊客の男性が自室で約1キログラムの爆弾を爆発させ自殺していたところを発見されました。
男性の遺体のそばには「借金が返せない」というメモが残されており、のちに男性が多額の借金を抱えていたことがわかります。
事件当日は周辺の商業施設も一時閉鎖、周辺道路も封鎖され交通にも多大な影響を与えました。
事件直前に男性は自殺をほのめかしていたといいます。また、事件当日は男性の借金の返済期日であったことから事件を引き起こす一因となったのではないかと考えられています。
爆発により男性の部屋だけでなく、周辺の客室やロビー、エレベーターにも被害を受け、多くの負傷者が出ました。
この事件からもわかるように、借金問題に対する社会全体の取り組みが必要なのではないでしょうか。
こうしてまとめてみるといかにも実際に起きた事件のように錯覚してしまいます。
「名古屋キャナルリゾート爆破事件」などの噂は実際にあるのですが、事実として「名古屋のキャナルリゾート事件」という事件は実際には起きてはいません。
名古屋のキャナルリゾート事件がデマな理由
「名古屋のキャナルリゾート事件」がデマな理由を探ってみました。
名古屋にあるキャナルリゾートはホテルではない
愛知県名古屋市中川区に「キャナルリゾート」という施設は実際にあります。
ですが、ホテルのような宿泊施設ではなく日帰り温泉施設として、2014年12月26日にオープンしました。
露天風呂はもちろん、岩盤浴、エステ、サウナなどもあります。
もちろん、この温泉施設のキャナルリゾートにて爆破事件など起きたという事実はありませんでした。
ネットで検索しても情報が全く出てこない
「名古屋のキャナルリゾート事件」というぐらいですから大きな事件に違いないとネットで検索してみてもそんな事件の情報は全く出てきませんでした。
Twitterで検索してもこの通りです。
事件として実際にあったとしたら、Twitterで載っていてもおかしくなのですが、「キャナルリゾート」「爆破」「爆弾」では一切ヒットしませんでした。
他の検索ツールで検索しても、日帰り温泉施設の「キャナルリゾート」が出てくるばかりでした。
以前に起きた事件を元にしている?!
この、「名古屋のキャナルリゾート事件」をYouTubeで調べていたところ似たような事件を見つけました。
2003年9月16日名古屋市で会社に恨みを持った男性が会社に立てこもり、160リットルものガソリンに火をつけ、44人を死傷させた事件です。
この事件は「名古屋立てこもり爆破事件」として、実際に起きた事件です。
ホテルとオフィス、爆弾とガソリンなど違いますが、事件の大まかな概要としては似ているような気もします。
キャナルリゾートの社長が逮捕された?
スーパー銭湯「キャナルリゾート」などを運営する会社の社長・大村寿男容疑者が危険運転致死傷などの疑い、飲酒運転で警察から操作を受けているとのニュースも見つかりました。赤信号を無視して時速150キロで交差点に進入し、ワゴン車と衝突という事故を起こしたそうです。相手の男性に打撲などの軽傷を負わせた危険運転致傷の罪に問われていました。
この事件がきっかけもあり、キャナルリゾート事件として世間に噂が広がったのかもしれませんね。
名古屋のキャナルリゾート事件まとめ
名古屋のキャナルリゾート事件をまとめてみました。
・2018年に名古屋市中川区のホテルで起きた爆破事件として、とあるブログの記事として掲載されている。
・キャナルリゾートはホテルではなく日帰り温泉施設、この施設で爆破事件などは起きていない。
・爆破事件という大きな事件にもかかわらずそういった事実は調べても出てこなかった。
・2003年名古屋市で「名古屋立てこもり爆破事件」という事件は実際に起きていた。
「名古屋のキャナルリゾート爆破事件」は、実際に起こった事件ではありませんでした。
なのに、こんな風にあたかも本当にあったかのように、事件が書かれている記事が存在するなんてなんとも不思議な感じがしますね。